【彼女日記】2023/03/06「交際開始」
その日は月曜日だったので、仕事終わりに阪急梅田駅の改札で待ち合わせをした。
彼女が(再び)予約してくれた店は曽根崎のホテル街にあるお好み焼き屋だった。
気持ち悪いことを言うが、「これはご飯の後に誘われているのか?」と本気で迷った。
彼女と店に向かう道中、行ったことのあるピンクサロンの前を通ったが、私は誉れ高いほまれ高い聖人君子であるため何食わぬ顔で通り過ぎた。
ただ、話している内容は一瞬飛んだ。
どちらもボリュームがあり驚いたが、彼女と仲良く食べた。
味が濃くて美味しかった。
しかし、ご飯が美味しいことはいいことなのだが、この日はあまり会話が弾まなかった。
3回目ということもあり、お互いの身の上話を一通り済ませてしまったためだと思われる。
ただ、会話が弾まなくても彼女と一緒にご飯を食べることは楽しかったし、彼女も楽しそうにしてくれているように見えたので安心した。
彼女も私も次の日に仕事があるため早めに店を出て、彼女を送りに駅の改札へ向かった。
私は告白しようと心に決めていた。
しかし、一度決心してしまうと何て伝えるかやタイミングに迷ってしまい、全然会話ができなくなってしまった。
沈黙が続くことに焦れば焦るほど、告白の内容が決まらず悪循環に陥った。
結局、駅に着くまでほぼ無言で歩いてしまい、構内に入る直前の信号待ちで告白した。
かっこいいことは何も言えず、ただ「付き合ってほしいです」と伝えた。
彼女は笑顔で「うん」と答えてくれた。
彼女も恥ずかしいようで照れていた。
私はその倍くらい照れていた。
その後はなんやかんやあって、二人で私の家に行って、彼女は次の日の早朝に帰って行った。
彼女を朝の改札口で送ったあと、コンビニで朝ごはんを選んでいると、ラインがきて「これからよろしくね!」と書いてあった。
私も「よろしくね!」と返した。
前日の夜、私の家へ向かっているときに彼女は少しだけ今までの彼氏の話をしてくれた。
今までお付き合いした彼氏は二人いること、前回の彼氏には「好きの度合いが違う」と言われて振られたこと(彼女の方が強すぎたらしい)を話してくれた。
彼女は私に「めんどくさかったら言ってね」と言ってきた。
私は「大丈夫」と答え、彼女が安心して甘えられるような彼氏になりたいと思った。